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宙のまにまに_第10話『いっしょに』感想 / テレビアニメ

    

一言結論:思い出の町も、そこに住む人も変わっていた。でも、それは君も同じ


 ネタバレありなので、以下は続きから。





 北海道の修学旅行から美星帰還。
 何か、かなり重要なエピソードが特典に回された気がする・・・そういえば特典の映像って、この時点でこんなにできてるものなんですか?
 それと、朔ちゃんのつっこみは無理ないです。だって袋に鼻が入ってないから(笑)。口だけじゃ、味しか知覚できませんよ!

 その辺は軽く流して本題。
 休日、興味本位で美星と草兄先生の後をつけた大中小の一年生が、美星の父の事情を知るお話。
 やっぱりお父さん、亡くなってたんですねー。
 あと何となく、美星父は今の朔ちゃんに雰囲気似てる気もしますが・・・流石に両者を重ねたりはしてないですよね。一応、朔ちゃんの方が年下だし。

 今回は、朔ちゃんの心境にすごく感情移入してしまいました。自分の状況と共通点がちょっとあったので。
 思い出の町や人が、自分のいない間に変わってしまっていることのショックっていうのは大きいんだろうなぁ、と。
 ずっと住んできた、しっかり根ざしたふるさとの無い彼にとっては、記憶の中の町々が唯一『故郷』と呼べるもの。
 今回のことで、彼の『故郷』は一挙に不安定になってしまったのではないかな・・・。
 思春期の複雑なお年頃には結構キツイよ・・・

 ダムに沈んだとか地震で全壊したとかで(理由は何でもいいのですが)無くなったというのなら、それはそれではっきりしたものが得られるのですが。
 変わっているところもあるし、そうでないところもあるっていうのは曖昧で落ち着かない気がします。
 恋愛に例えると、きっぱり振られたなら諦めもつくのに言い出せず何年も片思いしてるような・・・そんな感じ? 中途半端に希望があるせいで割り切れないというか。

 でも、今回の朔ちゃんはその辺にはあんまり囚われてませんでしたね。草兄先生に電車内で漏らしてたくらいで。
 それは、文化祭の時に一度悩んでいたのと「美星に何かしてあげたい」という思いに気が向いていた(具体的にはどうしていいかわからないせいで、結局沈んでましたが)からかと。

 多分その対応は正しい・・・というか適当。合ってるとか間違ってるとかは無い気がしますが、悩んでもきっと解決しないことですから(悩む、あるいは考えることには意味があると思いますけど)。
 変化はどうしようもない、止めようのないもの。暦や方角の規範となった空の星ですら、そうなんですから。
 それに、時間が経つにつれて変わっているのは自分自身も同じこと。大抵、自覚してないだけなんですよね。
 成長も変化の一つ。変わることは、悪いことばかりではないっていうのはしっかり描かれていたと思います。

 幼い頃は美星に手を引かれ、強引に引っ張られていた朔ちゃん。現在において、逆転する両者の立ち位置。
 「いっしょ、来て」っていう子どもっぽい言葉遣いの朔ちゃん含め、この辺の流れが好きです。
 あと、屋上で大泣きする美星を天文部(写真部が一人いるけど)のみんなが近くで眺めて、フーミン会長たちは遠くから見守っているところ!
 ちょっと距離があってもつながってる感じは、美星のお父さんにも通じる気がして。いいですなぁ・・・(しみじみ)
 
 これは完全に個人的な考えなのですが、星も変化するという話について思ったことがあります。
 星の光は、長い時間をかけて地球に届く。だから、今見えている星も、今の時点ではすでに失われている可能性も有るわけで。
 朔ちゃんの中では変わらず『いる』ことになっていたおじさん(美星のお父さん)は、星の光のようだな、と。
 そんなことを思いました。

 それにしても、このお話のフーミン会長はいい人すぎて切ないわ・・・。
 胸像やら何やらに語りかけるド近眼の彼女に、幸あれ。
 つーか、なんで朔ちゃんはこんなにもてるんだ全く・・・(笑)

 もうひとりの主役の美星についてまるで触れてないですが・・・この子、寂しいけど元気を出そうと頑張ってるというあまりにも直球路線なので、ちまちま解説しずらいというか。
 ただ、朔ちゃんの誤解を解かなかったのは、お父さんの記憶を『過去のもの』にしてほしくなかったからで。
 一生哀しみを抱えるとしても、それとは別に父親のことは『過去』にしないといけないはずですが・・・ちょっと完全にはそれができてないのかも。
 でもその問題を解決するには、このアニメ版では難しそう。話数が足りない気がします。

 なんかもう、きれいにまとまりすぎて最終話でもいい気がしましたけど。
 さて、この作品はどんな感じでしめてくれるのでしょうか。次回以降が楽しみです。
 そういえばこの感想、前回のお知らせの内容にいきなり反してますが、今週は授業の都合で火曜夜に見られたのですよ。
 その割には、遅れましたが・・・・まあ実は、テストで玉砕を・・・(余談)
 そ、そんなことはいいのでして。それではー。


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