2014年01月05日
ファイ・ブレイン 〜神のパズル _第3シリーズ 13話『こいつは底が浅すぎる』感想 / テレビアニメシリーズ
ネタバレありますので、以下は続きから。
冒頭でレイツェルの見た恐ろしげなジンは現実なのでしょうか・・・
追い詰められた彼女の心が生み出した幻だとしても不思議では無いとも思えますが・・・・果たして。
「自分に欠けていたものは『覚悟』だった」というレイツェルの考えに彼女の追い込まれっぷりが現れていたと感じました。
人間、状況を改善できる要素が他に見いだせない時には、とりあえず精神論に走るものです(笑)。
パズル能力はいきなり向上するものではありませんし、資金力はエニグマに依存している状態のレイツェルに出来る事は限られています。
もはや手段を選ばない、なりふり構わない方針に転換するしかレイツェルにはないのですな。
だから許される、ということではありませんが、自然な流れではないかと。
エニグマは表面上(電話での対応)は下手に出ているものの、最近のマスターブレインの人選を見ると手を抜いてる感があります。
パズルの素人に、失っても痛くないだろう(まだ2人いるので)第3秘書、リング4つ装着という暴挙に出た男・・・・自分勝手な野良猫のために精鋭を使ってやる義理は無いのかもしれませんが、思い返せばかなりいい加減です(笑)。
今回のお話を1期の1話と重なる部分があるということを指摘されている方が結構いて、それには私も「なるほど」と思ったのですが、個人的には7〜8話のメランコリィのエピソードを思い出しましたね。
メランコリィは、自分の持っている大切な存在(=パズル)と、自身の意地を天秤にかけ、後者を守るために前者を捨てた。
一方で今回のレイツェルはその逆の選択をしたのではないかなーと。
彼女は、大切な存在(=ジン)を手放さないために、今までのやり方を換えたのです。
初めて見た時は不快感をのぞかせた真逆ジンを、(真方)ジンの影武者として引っ張り出したのですから。
まあ、いくら大事なものと言っても人とパズルは違うので、メランコリィとレイツェルのどちらが正しいということはありません。
ただ、この二人は異なる性質の持ち主であり、そこをもっと考えないといけないのかもしれないと思いました。
メランコリィが実はパズルを愛する、カイトたちの同好の士だったのですが、レイツェルはそうではない。
そうなると、今まで心を通わせたキャラクターたちと同じ方法ではわかりあえないのかもしれません。
カイトやギャモンはレイツェルが出題した迷路から彼女の心を読み取ろうとするのですが、そのやり方は果たして適切なのか・・・というと少し疑問です。
これまでの物語でカイトはずいぶん精神的に成長しており、レイツェルに向けた台詞からもそれはよくわかるのですが、でもパズル嫌いの少女の心をパズルから読み解こうとするのはちょっとズレているのではないかと・・・(笑)
まあ、成長したところで人から欠点が完全になくなることは無いわけで、仕方がないのかもしれませんが。
一回り大きな人間になったところで、カイトがパズル馬鹿なことは変わらないのでしょう(笑)。
一方、パズルをコミュニケーションの手段と見なしていないノノハはと言えば、この旅自体に懐疑的になってきたようです。
パズルの解けない彼女に、パズルを介したコミュニケーションを理解しろというのは酷な話でしょう。
彼女にとってパズルは障害に過ぎない以上、終わりが存在しないのであれば、向き合う必要性を感じないのだと思われます。
ノノハは、ジンにレイツェルが危害を加えることは無いと踏んでいるのでしょうが・・・エニグマの方を軽視し過ぎな気もします(笑)。
彼女はエニグマの声を少し聞いただけなので、扱いが軽いのですかね。
そんなノノハですが、意外とレイツェルと相性が良いという可能性もあります。
レイツェルもまた、パズルでのコミュニケーションを知らない子どもかもしれないからです。
両親を亡くしてジンと出会うまでは独りでパズルを解いていたレイツェル。
彼女はジンと出会った後も「そのパズルでパズラーを懲らしめるの?」とジンに尋ねており、パズルに対する認識が根本的にカイトらと異なるように思えます。
あの世界でどちらが主流かはさておき、どちらかと言えばノノハに近いかもしれません。
それに加え、社交性を備えたノノハであれば、パズル以外のコミュニケーションでレイツェルを理解していくこともできるかもしれない、と思うのです。
ですが、現状ではノノハもまだレイツェルの心を理解しているとは言い難く。
この二人は一緒にいる機会が少なかったせいかもしれないですね・・・・レイツェルの素顔が覗いた女子会にノノハは参加できていませんし。
でもあれ、アナがいたから『女子会』って呼ぶのはおかしいですかね・・・・えっと、じゃあ『体重47キロ以下会』?(どんな会なのか)
それで、「今まで欠けていた『覚悟』を決めた」(本人談)レイツェルの行動について。
成長したカイトと比べてしまうせいもあるでしょうが、全体的に子どもっぽい印象でした。
「はい、【財】の真逆ジンよ。私は『ジン』としか言わなかったでしょう?」のあたり、子どもの屁理屈感が半端ないです(笑)。
「ジンに捨てられても良いの?」というカイトへの攻撃も、「自分がされたくないことをしてやろう」って意識が見えて・・・そっちは良い意味で子どもらしいと感じました。
大人だったら、もっとこう、人格を否定したり差別的な言葉をぶつけたりすると思うんですよ・・・(駄目な大人の意見)。
精神攻撃では、レイツェルよりかつてのピノクルの方がだいぶ上手ですね。彼、口先で主導権を握って実力で勝るカイトを下しましたもの(笑)。
それはさておき。
今のレイツェルは最早【マスターブレイン】の一員ではない、ただのレイツェルなのかもしれないと感じました。
ジンを連れて学園から去ったあの日から、彼女は親代わりの青年を慕う一人の子ども。
今の彼女が、素のレイツェルなのではないかと。
【マスターブレイン】として活動していた時は、「記憶を無くしたジンの代わりに私がジンの願いを叶えよう」という意識で動いていたけれど、今の彼女は真に彼女自身の意志で動いている。
追い詰められてなりふり構わなくなっているせいで、だいぶメッキも剥がれていますしね。ほぼすっぴんでしょう(笑)。
そうやって素顔が露わになってきたことは、もしかしたらチャンスかもしれないなーと個人的には予想しています。
ルーク、ピノクル、イヴ、ダウト、ミゼルカ、フリーセル、メランコリィ・・・
最初に敵として登場した人物とカイトらが分かり合う前に必要なプロセスがこの作品にはあると思うんですよ。
それが、「本音を吐露する」って過程です。
建前や虚飾を払しょくし、人にはまず見せない素顔を晒して、そうしてみんな(カイトらとの)和解へとこぎつけてます。
POGのトップとして堂々と君臨していたルークは子どもじみた本性をあらわにした。
口先ばかりだったピノクル、アナの前では良き姉でいたイヴ、彼らもカイトやアナへ抱いていた憎悪を叫んだ。
ダウトとミゼルカは、パズルが好きと言う自分の本当の気持ちを認めた。
フリーセルはカイトへ抱いていた、願望含みの一方的な憧れを本人へ打ち明けた。
メランコリィは焼いてしまったパズルへの謝り涙ぐんでいる姿を見られた。
ビショップさんも、カイトたちでは無く学園長に不安を零して、それから立ち直っていました。
この記事の頭の方で「レイツェルはパズル好きの既存のキャラとは異なる方法でないとわかりあえないのかもしれない」と書きましたが、本来パズラーでないイヴさんもこの過程を経てアナと向き合ったという前例があるのでレイツェルにも通じるのではないかと。
今回のレイツェルの騙しうちは、メランコリィのエピソードで言うと、パズルを炎に投げ込んでいるあたりではないですかねー。
だから、あともう少しで仲良くなるはずです・・・・多分(笑)。
でも、その和解の障害となり得るエニグマの存在が引っかかるんですがね・・・・
思い通りに動かないレイツェルに既に興味は無いのかもしれませんが、以前に彼女が子どもらしい素顔を見せ掛けた時(エレナたちとの女子会)にそれを阻んだ前科が彼にはあります。
だからこそ、今回もまた立ちはだかってくる可能性は十分にあると見ています。
ただデータ放送の特典映像では軸川先輩とメランコリィがエニグマを追っていましたし、他の最近本編に登場しないキャラたちが頑張って彼を抑えてくれたらなーと思うのですが・・・
学園長とか、POG三幹部とか、ダウミゼとか、予告で触れられた町造課長とか(笑)、この作品には色んなキャラクターがいるじゃないですか。
カイトらはレイツェルに釘付けで、その陰でルークたちがピタゴラス文書を追っているわけですが、実はそのルークたちも囮で本命はエニグマの封殺――そんな展開を期待しています。私としては。
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□第3シリーズ 25話『生きているのがムチャクチャ楽しい』感想(前編)
□第3シリーズ 24話『欠けていても』感想
□第3シリーズ 23話『ふたりで!』感想
□第3シリーズ 22話『だから、君が迷うな』感想
□第3シリーズ 21話『カイト、君の負けだ』感想
□第3シリーズ 20話『星100個のジンに乾杯』感想
□第3シリーズ 19話『見ててくれたから』感想
□第3シリーズ 18話『私、パズルが解けなくてもいい』
□第3シリーズ 17話『ファイ・ブレインとなれ』感想へ
□第3シリーズ 16話『旅が終わる』感想へ
□第3シリーズ 15話『おなかいっぱいの世界をつくりたいの』感想へ
□第3シリーズ 14話『あのころの僕たちなら』感想へ
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□第3シリーズ 5話『そんな気がする』感想へ
□第3シリーズ 4話『おいしいものを食べればだいたいのことは解決する』感想へ
□第3シリーズ 3話『それでも俺は信じる』感想へ
□第3シリーズ 2話『君は何も知らない』感想へ
□第3シリーズ 1話『レイツェル…』感想へ
■番外『もっともっと神のパズル スペシャル』感想へ
○第2シリーズ 25話『無限のパズルを解き放て!』感想へ
○第2シリーズ 24話『閉じた世界』感想へ
○第2シリーズ 23話『神の誤算』感想へ
○第2シリーズ 22話『盤上の支配者』感想へ
○第2シリーズ 21話『悲しき道化師』感想へ
○第2シリーズ 20話『愚者のパズル再び』感想へ
○第2シリーズ 19話『覚醒』感想へ
○第2シリーズ 18話『その男、ヘルベルトにつき』感想へ
○第2シリーズ 17話『ピノクルの覚悟』感想へ
○第2シリーズ 16話『憎しみの欠片(ピース)』感想へ
○第2シリーズ 15話『つぐない』感想へ
○第2シリーズ 14話『帰ってきた悪魔』感想へ
○第2シリーズ 13話『禁断の果実』感想へ
○第2シリーズ 12話『ミノタウロスの誘惑』感想へ
○第2シリーズ 11話『ノノハだって解きたい!』感想へ
○第2シリーズ 10話『パズルタイムが始まらない!』感想へ
○第2シリーズ 9話『笑顔の真実』感想へ
○第2シリーズ 8話『ほわわんをあげたい』感想へ
○第2シリーズ 7話『約束』感想へ
○第2シリーズ 6話『決闘はパズルの調べ』感想へ
○第2シリーズ 5話『迷えるガリレオ』感想へ
○第2シリーズ 4話『騎士たちの夜』感想へ
○第2シリーズ 3話『ぺろりんぽろりんのワナ』感想へ
○第2シリーズ 2話『心の闇』感想へ
○第2シリーズ 1話『オルペウス・オーダー』感想へ
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●第1シリーズ 24話『永遠の存在』感想へ
●第1シリーズ 23話『残された選択肢』感想へ
●第1シリーズ 22話『志を継ぐもの』感想へ
●第1シリーズ 21話『光る涙』感想へ
●第1シリーズ 20話『加速する挑戦者』感想へ
●第1シリーズ 19話『裏切りの証明』感想へ
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●第1シリーズ 17話『真実』感想へ
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●第1シリーズ 14話『友情の資格』感想へ
●第1シリーズ 13話『決別の塔』感想へ
●第1シリーズ 12話『再会のパズルタイム』感想へ
●第1シリーズ 11話『女王様の逆襲』感想へ
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●第1シリーズ 9話『落ちたリンゴと道の続き』感想へ
●第1シリーズ 8話『カニ!温泉!パズル王!』感想へ
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●第1シリーズ 3話『天才少年の憂鬱』感想へ
●第1シリーズ 2話『賢者の報酬』感想へ
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追い詰められた彼女の心が生み出した幻だとしても不思議では無いとも思えますが・・・・果たして。
「自分に欠けていたものは『覚悟』だった」というレイツェルの考えに彼女の追い込まれっぷりが現れていたと感じました。
人間、状況を改善できる要素が他に見いだせない時には、とりあえず精神論に走るものです(笑)。
パズル能力はいきなり向上するものではありませんし、資金力はエニグマに依存している状態のレイツェルに出来る事は限られています。
もはや手段を選ばない、なりふり構わない方針に転換するしかレイツェルにはないのですな。
だから許される、ということではありませんが、自然な流れではないかと。
エニグマは表面上(電話での対応)は下手に出ているものの、最近のマスターブレインの人選を見ると手を抜いてる感があります。
パズルの素人に、失っても痛くないだろう(まだ2人いるので)第3秘書、リング4つ装着という暴挙に出た男・・・・自分勝手な野良猫のために精鋭を使ってやる義理は無いのかもしれませんが、思い返せばかなりいい加減です(笑)。
今回のお話を1期の1話と重なる部分があるということを指摘されている方が結構いて、それには私も「なるほど」と思ったのですが、個人的には7〜8話のメランコリィのエピソードを思い出しましたね。
メランコリィは、自分の持っている大切な存在(=パズル)と、自身の意地を天秤にかけ、後者を守るために前者を捨てた。
一方で今回のレイツェルはその逆の選択をしたのではないかなーと。
彼女は、大切な存在(=ジン)を手放さないために、今までのやり方を換えたのです。
初めて見た時は不快感をのぞかせた真逆ジンを、(真方)ジンの影武者として引っ張り出したのですから。
まあ、いくら大事なものと言っても人とパズルは違うので、メランコリィとレイツェルのどちらが正しいということはありません。
ただ、この二人は異なる性質の持ち主であり、そこをもっと考えないといけないのかもしれないと思いました。
メランコリィが実はパズルを愛する、カイトたちの同好の士だったのですが、レイツェルはそうではない。
そうなると、今まで心を通わせたキャラクターたちと同じ方法ではわかりあえないのかもしれません。
カイトやギャモンはレイツェルが出題した迷路から彼女の心を読み取ろうとするのですが、そのやり方は果たして適切なのか・・・というと少し疑問です。
これまでの物語でカイトはずいぶん精神的に成長しており、レイツェルに向けた台詞からもそれはよくわかるのですが、でもパズル嫌いの少女の心をパズルから読み解こうとするのはちょっとズレているのではないかと・・・(笑)
まあ、成長したところで人から欠点が完全になくなることは無いわけで、仕方がないのかもしれませんが。
一回り大きな人間になったところで、カイトがパズル馬鹿なことは変わらないのでしょう(笑)。
一方、パズルをコミュニケーションの手段と見なしていないノノハはと言えば、この旅自体に懐疑的になってきたようです。
パズルの解けない彼女に、パズルを介したコミュニケーションを理解しろというのは酷な話でしょう。
彼女にとってパズルは障害に過ぎない以上、終わりが存在しないのであれば、向き合う必要性を感じないのだと思われます。
ノノハは、ジンにレイツェルが危害を加えることは無いと踏んでいるのでしょうが・・・エニグマの方を軽視し過ぎな気もします(笑)。
彼女はエニグマの声を少し聞いただけなので、扱いが軽いのですかね。
そんなノノハですが、意外とレイツェルと相性が良いという可能性もあります。
レイツェルもまた、パズルでのコミュニケーションを知らない子どもかもしれないからです。
両親を亡くしてジンと出会うまでは独りでパズルを解いていたレイツェル。
彼女はジンと出会った後も「そのパズルでパズラーを懲らしめるの?」とジンに尋ねており、パズルに対する認識が根本的にカイトらと異なるように思えます。
あの世界でどちらが主流かはさておき、どちらかと言えばノノハに近いかもしれません。
それに加え、社交性を備えたノノハであれば、パズル以外のコミュニケーションでレイツェルを理解していくこともできるかもしれない、と思うのです。
ですが、現状ではノノハもまだレイツェルの心を理解しているとは言い難く。
この二人は一緒にいる機会が少なかったせいかもしれないですね・・・・レイツェルの素顔が覗いた女子会にノノハは参加できていませんし。
でもあれ、アナがいたから『女子会』って呼ぶのはおかしいですかね・・・・えっと、じゃあ『体重47キロ以下会』?(どんな会なのか)
それで、「今まで欠けていた『覚悟』を決めた」(本人談)レイツェルの行動について。
成長したカイトと比べてしまうせいもあるでしょうが、全体的に子どもっぽい印象でした。
「はい、【財】の真逆ジンよ。私は『ジン』としか言わなかったでしょう?」のあたり、子どもの屁理屈感が半端ないです(笑)。
「ジンに捨てられても良いの?」というカイトへの攻撃も、「自分がされたくないことをしてやろう」って意識が見えて・・・そっちは良い意味で子どもらしいと感じました。
大人だったら、もっとこう、人格を否定したり差別的な言葉をぶつけたりすると思うんですよ・・・(駄目な大人の意見)。
精神攻撃では、レイツェルよりかつてのピノクルの方がだいぶ上手ですね。彼、口先で主導権を握って実力で勝るカイトを下しましたもの(笑)。
それはさておき。
今のレイツェルは最早【マスターブレイン】の一員ではない、ただのレイツェルなのかもしれないと感じました。
ジンを連れて学園から去ったあの日から、彼女は親代わりの青年を慕う一人の子ども。
今の彼女が、素のレイツェルなのではないかと。
【マスターブレイン】として活動していた時は、「記憶を無くしたジンの代わりに私がジンの願いを叶えよう」という意識で動いていたけれど、今の彼女は真に彼女自身の意志で動いている。
追い詰められてなりふり構わなくなっているせいで、だいぶメッキも剥がれていますしね。ほぼすっぴんでしょう(笑)。
そうやって素顔が露わになってきたことは、もしかしたらチャンスかもしれないなーと個人的には予想しています。
ルーク、ピノクル、イヴ、ダウト、ミゼルカ、フリーセル、メランコリィ・・・
最初に敵として登場した人物とカイトらが分かり合う前に必要なプロセスがこの作品にはあると思うんですよ。
それが、「本音を吐露する」って過程です。
建前や虚飾を払しょくし、人にはまず見せない素顔を晒して、そうしてみんな(カイトらとの)和解へとこぎつけてます。
POGのトップとして堂々と君臨していたルークは子どもじみた本性をあらわにした。
口先ばかりだったピノクル、アナの前では良き姉でいたイヴ、彼らもカイトやアナへ抱いていた憎悪を叫んだ。
ダウトとミゼルカは、パズルが好きと言う自分の本当の気持ちを認めた。
フリーセルはカイトへ抱いていた、願望含みの一方的な憧れを本人へ打ち明けた。
メランコリィは焼いてしまったパズルへの謝り涙ぐんでいる姿を見られた。
ビショップさんも、カイトたちでは無く学園長に不安を零して、それから立ち直っていました。
この記事の頭の方で「レイツェルはパズル好きの既存のキャラとは異なる方法でないとわかりあえないのかもしれない」と書きましたが、本来パズラーでないイヴさんもこの過程を経てアナと向き合ったという前例があるのでレイツェルにも通じるのではないかと。
今回のレイツェルの騙しうちは、メランコリィのエピソードで言うと、パズルを炎に投げ込んでいるあたりではないですかねー。
だから、あともう少しで仲良くなるはずです・・・・多分(笑)。
でも、その和解の障害となり得るエニグマの存在が引っかかるんですがね・・・・
思い通りに動かないレイツェルに既に興味は無いのかもしれませんが、以前に彼女が子どもらしい素顔を見せ掛けた時(エレナたちとの女子会)にそれを阻んだ前科が彼にはあります。
だからこそ、今回もまた立ちはだかってくる可能性は十分にあると見ています。
ただデータ放送の特典映像では軸川先輩とメランコリィがエニグマを追っていましたし、他の最近本編に登場しないキャラたちが頑張って彼を抑えてくれたらなーと思うのですが・・・
学園長とか、POG三幹部とか、ダウミゼとか、予告で触れられた町造課長とか(笑)、この作品には色んなキャラクターがいるじゃないですか。
カイトらはレイツェルに釘付けで、その陰でルークたちがピタゴラス文書を追っているわけですが、実はそのルークたちも囮で本命はエニグマの封殺――そんな展開を期待しています。私としては。
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