STAR DRIVER 輝きのタクト_第17話『バニシングエージ』感想 / テレビアニメ
一言結論:異邦人らが新風を吹き込む。
ネタバレありますので、以下は続きから。
これでコードネームの『ウインド』が実は『窓』の『ウインドウ』(マドカだし)だった日にはどうしたら・・・なんて思ってたら本当に『窓』のようです。はっはっは。
えーと、まずは少し前置きを。
今までの自分の感想記事はちょっと長すぎるんじゃないかと思ったので、余談とかはツイッターの方に上げてみることにします。
その方が早く書ける気もするので・・・書けると、良いな・・・・(結局自信無い)
あとそれから、ちょっと自分設定の用語の説明も。
以下の感想で『第1部』と言った時に差すのは、1話〜8話の、サカナちゃんこと気多の巫女が作中で歌っていた時期。『第2部』と言う時は、日死の巫女・ミズノちゃんが挿入歌を担当していた時期を差すこととします。
同じ理屈で、ケイトさんが歌っている今回からは『第3部』ってことで。
●これまでを振り返って
今まで各話ごとで描かれていたのは、敵側である綺羅星十字団ひとりひとりの事情。
そうした8話分を通して見ると浮かび上がってくるのがメイン三人(タクト・ワコ・スガタ)の現状と抱えている問題だったのでは、と。・・・まあ、現在は2部が終わったところなので一人はまだなのですが。
第1部で伺えたのは、戦いたいけどそれができないスガタの現状。彼としてはワコを守って戦いたいんだけど、アプリボワゼすると危険だからとワコがそれを許さなかった、と。
一悶着の後タクトと殴りあっていったんは鎮火したかに見えたけれど、ヘッドが煽るものだからまたぞろ燻りだした様子。『王の柱』を使うのにも慣れてきたかな、というところで、第三フェーズには効きませんー、ってのはね・・・
サーフィン中に波に乗れず海に落ちてしまうシーンは、彼の未来を暗示しているかのような・・・
続いて第2部では、タクトに恋するミズノちゃんが登場。それにより見えてきたのは、タクトを気にしながらもその気持ちを表に出せないワコ。
口を閉ざしてもおなかが鳴ったり砂糖をカップに山盛り入れたりと、だんだん隠しきれなくなってきていますが(笑)、彼女は自分の感情を明かさない。
その理由は、巫女である以上はどうやっても島から出られないということにあるのでしょう。ミズノちゃんが体験した恐怖の無限ループですな。
人知を超えたあの現象が存在する以上、ワコと一緒にいることは、南十字島への永住と同じなわけで。夢を諦めなければならず泣いたワコに、同じことを他人――それも好きな相手に強いろなど無茶振りもいいところ。そんな彼女の悩みに解決の目処は立っていない。
二つの砂山(ルリちゃん作の乙女の胸)の大きさに苦しむのは・・・こちらも未来の暗示か。
そして始まった第3部。順番通りなら、描かれるのはタクトの問題なのですが・・・彼の場合は「銀河美少年ツナシ・タクトに悩みなど無いっ!」みたいに言い切ってしまうのもアリかな、って気もします(笑)。この人はすでに一山(友人の死)を越えていると見て良さそうなので。
一応、お父さん関連の問題というのがあるにはあるのですが・・・あんまり悩んではいなさそうな感じですし、探し回っている様子もない。まあ、あと2年以内に見つけ出せばいいんだし、この忙しいときにわざわざ・・・ってところでしょうか。
むしろそれより彼が抱える大きな問題は鈍すぎることですよ(笑)。もうあれ、青春の謳歌の妨げになるレベル。厄介度は綺羅星以上に見える・・・
●ひろがる開ける新展開!
さて、前置きが長かったですがやっと本編の内容へー。
一言で言うと、新キャラ参戦ですね奥様!(人妻さんへの呼びかけというわけでなく単なる言い回し) ・・・ってとこでしょうか。
お高くとまった態度に、他に類を見ないエキセントリックさと、『異質さ』をこれでもかとアピールしてますな。
ヘッド傘下の彼女等は、綺羅星内でも異端の存在。悪役女性キャラは既に色々いるのに、誰ともかぶらず見事に浮いた印象を与えてくれます。
ポイントはずばり百合要素!(笑) 他の女性幹部陣はみんな恋愛対象は異性でしたから!
青春ドラマでその違いは大きいわなー(笑)。妙な色気まとっているのは伊達ではない、と。しかしまさか、人妻さんのお色気が健全に見える日がこようとは・・・!(ある意味失礼)
既存キャラとの毛色の違いを押し出した彼女たちは、まさしく異邦人・・・いやむしろここはフランス語でエトランゼと言うべきか(元グラントネールなのでおそらくフランス帰り)。
あと何度かあった「良いわね、この島」等の台詞から感じられるのは、彼女たちが島の『外』の人間であること。
この二人以外にも、レオン・ワタナベやミレーヌさんなど島民以外の人間が冒頭より登場し、第3部は今まで以上に舞台ないし人間関係が広がっていく予感がしました。
第1部に出てきたのはほとんどが学園の人間、2部に入ってからは商店街のおばちゃんとか理容師さんとか町の人(島民)が少しずつ映り始めた。そして、さらに外へ・・・という流れが綺麗だな、と思います。
あと歌の場所も、
鳥かごの中(屋内だし狭い)
↓
バスの屋根(見晴らしは良いが移動範囲は車両分)
↓
学校の屋上(広々しているし1フロアは動ける)
と、だんだんと開けていっていて。これはフェーズの段階が上がったことの演出もあるでしょうが。
こうなってくるとワコはどうするんでしょうねー。もう宇宙空間へ行くとか? 超時空巫女!(何)
●ヘッドの動きとかサイバディとか
バラバラだった綺羅星を牛耳ろうとするヘッド。電気柩を破壊したことで、子飼いの部下以外の戦力を削ぐ。『クーデター』という単語は否定しつつも、実質は組織を乗っ取るつもりが見える。
他の隊の反感を買うことは当然予想しているのでしょうが・・・実のところは自分の隊の足並みさえ揃ってはいない。怖気づく者もいれば、トップを軽んじる者さえいると来た。
意に添わない人間を締め出したところで、現状は以前と大して変わってなさそう。意見が色々あってはまとまらないからといって先鋭化したものの多様性を失っただけのような。敵幹部にフラグを立ててるタクトとは対照的。
ヘッドは前回(漢字変換で最初『全開』って出た・・・ある意味正解)敗北したとはいえ、まだまだ敵首領としてがんばってくれそうで何よりです(笑)。
『旅立ちの日』の詳細は依然不明ですが、どうにも彼等の目指すものには閉鎖的なものを感じます。世界を自分達のものにするつもりのようだし、『新しい本当の人間への進化』とやらを目指しているらしいことも。
たかが一組織(それも秘密結社)が世界の支配など明白に暴挙なわけですが、後者も大概ではないかと。
進化なんて皆が一斉に出来るものとはとても思えない。となると、取りこぼされる人々が出てくる。その『進化』が『銀河美少年化』とイコールなら、それが叶うのはサイバディが割り当てられた人間だけ。
進化できない人間を選ばれた自分達が支配するつもりだとしたら、それはまったくもって開かれていない世界。狭いこと・閉じてることが完全な悪としては描かれていないと思うのですが・・・それでもこれはアウトだろうな、と。
今さらながら、サイバディとは何なのか、が重要になってくるのかも。そういえば誕生過程とかもよくわかってないんだった。何となく『古代文明の遺したロボット』くらいの認識でしたが。
記憶を持っているという事実、ドライバーを乗っ取りかけたアインゴットなどからはロボットではなくどうも生物らしいような。そして、銀河美少年はゼロ時間ではそれと一体化しているような言われ方もされている。
今後の鍵になるのかも・・・。ラスボスがサイバディ展開もいけるか・・・? タウバーンの仮面っぽい部分が取れるとそこにはなんと・・・とか。でもそれだとタクトは生身で戦うことになるな・・・
タクトの強さの理由がタウバーンの特異性にあるのでは、と考えるプロフェッサー・グリーンの意見は『新しい本当の人間』を目指す綺羅星らしい発想なんだろうなーと思います。
タクトが輝きだした理由は、普通の人間だったナツオの影響。つまりは、人が輝くのはサイバディとか銀河美少年とか関係のないことであるはずなのに、彼らはそれに気付いていない。
そこを綺羅星にわからせることが、タクトの勝利条件なのかぁ。たとえサイバディを全て壊しても直せてしまうわけですし。
で、具体的にどうするかというと・・・頭取の例を見るに、フラグを立てる?(笑)
美少女にモテると作品世界が平和に近づくとか、何その役得! これが銀河美少年の真の力・・・!(誰もそんなことは)
それはともかく、銀河美少年同士の戦いでもタクトはいまだ圧倒的な強さを誇っているようでしばらくは安心か。
タクトが「やれそうな気がする時は・・・」と口にしたりワコが「ちぇすとぉ」の決め台詞を使ったり、互いの言葉を交換するのが良かったです。
そんなところで結局遅い感想でしたー。
めげないヘッドさんが何か好きになってきたとか、バンカーがバンカー過ぎるとか、歌ってくれるんですねケイトさん!とかまだ色々語りたいんですけど、そっちは宣言したようにツイッターに回します。
それではー。
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