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STAR DRIVER 輝きのタクト_第2話『綺羅星十字団の挑戦』感想 / テレビアニメ

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一言結論:やりたいことと、やるべきことが一致。それが主人公の条件。

 ネタバレありますので、以下は続きから。



 『銀河美少年』についての新情報。
 食欲増進の効果有り。更に、憂うつな気分を回復させる効能も認められる。※ただし、ヒロインに限ります
 ・・・・・冗談です。まあ、完全には間違っていない気もしますが(笑)。

 しかし、ガラス越しのキスが流行ってるって、あの学校ほんと面白いな・・・。タクトの意見にここまで賛同できたのは初めてだ(笑)。
 オカルト学院を越えるオモシロ学校に出会うことになろうとは・・・これが噂に聞く「南国はおおらか」というやつなのか(適当)。確かに冬のガラスが冷たいうえに二重だったりする北国ではハードルが高いけど!(何の話)

 まあともかく、タクトは演劇部『夜間飛行』に合流。その一方で、組織として銀河美少年への対応方針を決めた綺羅星十字団が再襲撃。
 主人公側に敵側、両サイドともチーム内の様子がかいま見えた回だったように思います。

 十字団のテリトリーかと思われた学園にも、少人数とは言えタクトの味方がいたのが少し意外でした。でも寮長が敵なのはかなり不味いですよねー。
 戦闘リーダーとしての資質はさておくとしても、休息スペースが敵の手中って滅茶苦茶危険ですって。おちおち寝てられない・・・今回も無防備な入浴時に襲撃受けたし。
 スガタくんは家でかいんだから、スパイ疑惑が解けたタクトを住まわせてあげてください(笑)。巫女であるワコちゃん家より大きそうだし・・・(彼女の私室の大きさからの推測)
 まあ敵さんにゼロ時間がある以上、無意味なのかもしれませんが。

 しかし、銀河美少年と巫女がどこにいようと引きずり込めるゼロ時間超便利!(笑)
 ワコが今まで無事だったのは、演劇部の力というより、敵方が控えていただけっぽい。あと二人の巫女さんは一体どんな守り方をしてるんだろう・・・そしてそれをワコに適用しない理由は何なのか。
 ・・・というかむしろ、前回ワコを担いで拉致ってたのは何故だ(笑)。寮長以下数名の独断先行だったから?
 あと・・・あの仮面は作品世界内においてはちゃんと役目を果たしてるんだな、と思いました(笑)。タクト、寮長さんが前回の敵だって気付いてないみたいだし・・・付ける意味はあったんですね、ただの馬鹿仮装じゃなかった!(失礼すぎます)

 しかし今回は、初出の演劇部より十字団サイドにカメラが寄っていた印象を受けました。おかげで個人的主観では演劇部の方が『掴めなさ』が上に・・・仮面集団より得体の知れない部活って何(笑)。
 でも、副部長がキツネな時点で反論は諦めてもらうしか・・・

 さて、このあたりで前回先送りにしたワコちゃんとスガタくんについての話でも。
 まずは、ライバルキャラか良き友人なのか、結論保留(とか言いつつ、タクトとの間に何も起こらないとは思ってないのですが)のスガタくん。
 自由に生きてる感じのタクトに比べると、彼は形式とか作法を尊重してくれるっぽい風情ですな。家の方針で決められた許嫁を突っぱねるでもなく、その関係を受け入れているわけですし。
 ただ「恋愛は自由であるべきだと・・・」とか「ワコなら東京でも・・・」とか、しきたりに全面的に同調しているわけでもない様子。自分の意見はあるけど、それをがむしゃらに貫き通す気は無いようで。・・・今のところは。

 そんな風に考えると、1話で武道をやってる場面は彼を象徴するシーンだったのかも。
 武道には、伝統に倣うことと、己自身の気概(やる気とか・・・)の両方が必要だと思うので。
 自分には実際の武道の心得は無いのですが少なくとも、ペンチ ピンチ パンチ、の主人公とは明らかにスタンスが違うと思われます(笑)。
 エンディングでもタクトとは行動があちこちで違いますよねー。ワコちゃんにアイスあげるところとか。

 そのヒロインのワコちゃんはと言うと。何だか、男二人より保守派っぽい気が。
 物語開始直後から、そんな感じ。しきたりに背くようなスガタくんの発言を強い口調で留めたり。
 この時彼に向かって言った「何を言ってるのかわかってるの」という台詞は、後に綺羅星十字団を非難する際の「何をしているかわかってるの」という台詞に非常に似ています。
 彼女は島の伝統には従うべと考えているようですな。お堅い、と言っても良いのでしょう。個人的には、何だかちょっと意外に思いましたね。
 ・・・いや、「初回から脱いだうえ、キスに含まれるかどうかはともかく人工呼吸しといてお堅いとか無いわー」って話じゃなくて(笑)。

 女一人に男が二人とくれば、条件反射で三角関係展開を想像してしまうのですが、それだとワコはタクトとスガタくんの中間に位置しているのが普通だと思うのですよ。で、「どっちも素敵だけど・・・」と狭間で揺れ動く乙女心(笑)。
 でも、メインキャラ三人を、リベラル―保守的の観点で並べると。

リベラル保守的

タクト ― スガタ ― ワコ

 になるんですよ。真ん中がスガタくんに。
 よもやワコでもサカナちゃんでも、ましてや人妻女子高生やメガネ委員長や寮長でもなく、彼が真のヒロインだったとは・・・(違)。

 だからといって、伝統至上主義で自分の意志皆無、新しいもの全否定なんてこともない。所構わず腹は鳴り、知らない男の子の匂いを嗅ぎ付ける。
 こういうシーンを見ると、ワコちゃんも自由とか新しい世界なんかを欲しているんじゃないかって思うんですが・・・
 脳を介した言葉より、本能的というか感覚的な部分に現れるそれこそが、彼女の本音なんじゃないかなぁ・・・・
 家のしきたりは無視できない。そんな風に思いつつも、本当は自由に生きたいんじゃないでしょうか。

 それならタクトに惹かれるのにもしっくりくるんですがね・・・。彼はワコちゃんの憧れを体現する存在なわけですから。
 そして、ピンチになると颯爽登場して助けてくれるんですよ。敵さえ認める美少年なんですよ。これはもう頬を染めない方が失礼というもの!(そうなんだ)
 だからスガタくん、君は何も悪くない! 大丈夫、君には家にケモノ耳メイドさんがいるじゃないか、十分勝ち組だよ!(何の話)

 あと、ワコちゃん的には、スガタもタクトも戦わせたくないようですね。
 タクトについては今回のことで変化があるかもしれませんが、何か事情があるらしいスガタくんへの姿勢は変わらないのではないかと思います。そこがちょっと気になるところ。
 彼女が良い娘であることは疑いませんが、時折頑なに自説を押し通す傾向があるような。そしてその様子はどうも肯定的な描かれ方をしてないっぽい。
 1話の冒頭のシーンでも、2話の海辺のレストランのシーンでも、彼女はスガタくんの意見を聞くことすらなく自説を押し付けます。その姿勢はちょっとどうよ、と。
 いかに爽やかな彼と言えど、スマイルの下ではフラストレーションがたぎりかねません。そりゃあメイドにケモノ耳付けて観賞しないことには収まりがつきませんよ(違います)。

 そう考えて見ると、スガタくんもワコちゃん両名とも、やりたいこととやるべきことが一致してないのかも。
 スガタくんはワコちゃんの意見に逆らわず、ワコちゃんは本音を圧し殺している。
 もし仮にスガタくんのやりたいことが「ワコに思い通りにしてもらう」だとしても、彼女が心から望む生き方をしていない場合は、スガタくんもやりたいことができていないことになります。どっちにしろ、思う通りには動けていないわけです。

 しかし、やりたいこととやるべきことが同じだなんて、誰もがそんな上手いこといきませんよねー。
 それができるからこそ、そこが一致しているタクトが主人公なんだろうなのでしょう。
 その点に関しては、ワコちゃんやスガタくんは綺羅星十字団に近いのではないかと。
 綺羅星のメンバーも多分、組織のビジョン(やるべきこと)と構成員個々人の願い(やりたいこと)にズレがある人たちなんだと思います。集会はノリが良くて楽しそうですけど(笑)。
 でも1話では組織全体の意志を無視した独断専行が起こっていますし。

 サブタイトル直前のシーン。十字手裏剣のような模様が二つ重なって、地図の八つの方角を表す記号のようになっています。
 それと、その周りの歯車はどれも噛みあっていないんですよね。どれも前後にずれているから(現実的に考えると、それだと歯車の意味無いのでは・・・)。
 あれは、彼らの『やりたいこと』と『やるべきこと』に齟齬が生じていることの暗示だと思います。タクトの十字傷と印が重なっているのとは対照的に。

 もしかして、『綺羅星十字団』のリーダーになるのは『銀河美少年』であるタクトの可能性も有り?
 教室のタクトの席がワコとスガタからは遠く、綺羅星の面子に挟まれているのはその暗示とか(そういえば、ミセスと同じ横列の男女生徒も今後重要なキャラなのかな?)。
 彼らの言う『旅立ちの日』という言葉に漂う開放的な香り。何だか開放的なタクトと相性が良さ気な気がしたりして。
 あるいは、

「まさか、サカナちゃん・・・・(ガクッ)」
「(格子を素手でこじ開けて出てきながら)馬鹿な男ね、泳がされていたのは自分の方だったのに。もう歌う必要も無いわよね。あなたは永遠に眠ることになるんだから」
「石田ぁっ!(←本名不明なので仮名、中の人ではない。ちなみに部下の台詞)」

 みたいな下克上展開も個人的には捨てがたいですが。まあ、キャラ変わりすぎ・・・って書いてるうちにサカナちゃんが何か勝手にパワーキャラになったぞ何故だ(笑)。
 それとも十字団リーダーに収まるのは、『王』の資質を持つスガタくんなのかなぁ・・・ライバルポジションと言うことで。

 えー、脱線してきたので戻しますが。綺羅星メンバーの『やりたいこと』と『やるべきこと』が食い違っているという話。
 今回、敵側のメインで描かれていた寮長さんなんて、まさしくそう。
 寮長さんも、スガタくんへ好意を抱きつつも彼と敵対する組織に身を置いている。そしてタクトを仕留めるため、好きな人とは別の男にキスをする。
 きっと自分だって輝きたいだろうに、輝かせることを押す。自分は動かず他者を利用して事を成そうとする。
 しかしそんな寮長も、銀河級の美少年オーラにあてられ・・・もとい影響されたのか、「あなたの仇は私が必ずとってあげる」と自ら動くことを決意。これが主人公力・・・!
 タウバーンの登場シーンも「認めないぜ、ガラス越しのキスなんて!」と言わんばかりで(超主観)、かっこ良いです。

 確かに必殺技、綺麗で魅せられますよねー。
 今回のゼロ時間の空間が全体的に赤いのは、寮長さんの源氏名(違)『スカーレットキス』に絡めたのでしょうな。敵のサイバディ、テトリオートも加速するとピンクになるし。
 そんな赤い世界だからこそ、走る青いラインは映えるのです。
 あと、寮長さんとテツヤのキスシーンを遠くから撮ったカットも良かったなぁ・・・。二人の姿は、桜(?)の花びらの隙間から小さく見えるだけという。
 ピンクに囲われるテツヤは、寮長に捕らえられた彼の状況を表していたのだと思います。

 そんなところで、今回の感想は終わりー。
 もう次回は間近ですし、楽しみです。
 それではー。






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