東京マグニチュード8.0_第5話『慟哭の、学び舎』感想 / テレビアニメ

一言結論:「自分にできること」は、考えて探して見つけるもの。悔しいけれど、今の自分ではできないことは、有るのだから
ネタバレありなので、以下は続きから。
避難所は、未来の中学校。でも、それが日常の景色だったのは過去。
根元から倒れた東京タワー、車の走らないひび割れた道路を歩く人々。そこはもう非日常の世界。
主な舞台が避難所だったこともあるでしょうが、今回は緊張感の足りてない人はもうほとんどいませんでしたね。
イライラさせられる人がいなくなって、代わりに登場したのが余震に怯える女性。・・・痛々しい・・・凹む・・・
以後の日常世界は、回想のみになるのかもしれませんねー。
今回の回想は姉弟のお母さんについて。懐かしい思い出を振り返ったところで、直面するのが母親を亡くした級友。・・・重い・・・・
親切にしてくれるおじいさんもいるんだけど、実は・・・・って話になって。更に重く・・・・
心配した人災は起こりませんでしたが、人々が善人だからこそ辛いという。
この作品は、どっちに転んでもキツイなぁ・・・。その割りに、陰惨なムードに支配されてない辺りは凄いですけど。
学校から見えるだけに、倒壊した東京タワーに衝撃を受ける未来。
私立っぽいなーと思ってましたが、未来は電車通学だったんですね。
建物自体は頑丈だけど、ガラスは割れるから近づけないとか描写が細かいですね。
慣れ親しんだ場所の変わりように、再度ショックを受ける彼女を「心強い」と元気付ける真理さん。
この人は、一見豪快なようで細やかな気配りの出来る人だなぁ。
未来が悠貴をステンドグラスのところまで連れて行こうとしたのは、自分の知ってるものを確認したかったのかなーと思います。
知らないところに見えたままでは落ち着けないだろうし。
でも、そこにいたのは母を喪ったクラスメイト。
多分、別荘がどうとか言ってた子でしょうね。流石に即出発とはいかず、巻き込まれていたわけですか。
零れ落ちるメグの涙と、ロウソクの蝋が垂れる様子がかぶって――
これは、何も出来なくても無理ないと思います。
ご主人を亡くした真理さんが何もアドバイスしなかったのは、未来の力ではどう足掻いても駄目だとわかっていたからなのでは。
そう親しくもないクラスメイトでは、何も出来ないと思うんですよね・・・
まあ、ここで大事なのは「自分にできることを探す」姿勢が未来に備わりつつあることなのでしょうけど。
未来が「おじいさんだって大変なのに・・・」とこぼした古市さんも、純粋な善意とは言い難い気がします。
あの人は、生き残ってしまった罪悪感から人に尽くしているという側面がある気がします。もちろん真理さんの言うように「ありがたいこと」ではあるのですが。
あの状態を考えれば、奥さんについていてあげるという選択肢もあると思うのですよ。お孫さんの死を受け入れるまで、でもいいから。
でもそれを選ばなかったのは、そうせずにはいられなかったからではないかなぁ・・・。
どうにもならない。中学生の未来だけでなく、あんなに頼れる真理さんでも、「水の有るところは少しだけ涼しい」なんてことを知っている経験豊富な老人でさえも。
一番どうにかしたいことには、手が届かなくて。ただ、自分の目の前にあるものに力を注ぐしかない。
それを受け入れられるあたりは、やはり長い人生を生きてきたからなのでしょうが。
おじいさんにもやっぱり何も出来ず、自分の無力をかみ締めるしかない未来。夜が更けていく中彼女に出来るのは、これからのために眠ることくらい。
地震が起きてから、夜は二度目かな?
真夏ってことは・・・・そろそろ、遺体は焼かないと傷んでしまう気がする・・・・全員を普段通りに弔うのは無理だろうし・・・・
ただ、それは本気で重いから描かないのもありかなーと思います。深夜に見たら嫌な夢を見てしまいそうですよ・・・。
さて、次回はどうなるんでしょうね。予告?だけではいまいちわからなかったです。
家族の死が現実味を帯びてきて姉弟が不安に襲われるとか、真理さんの娘さんの話とかかな? 真理さんの娘さんも、名前と年齢くらいしか情報ないし。
今更ですが、地震が起きたのは真昼間だし姉弟の両親は仕事に行ってたんじゃないかなー。
そうなると、帰っても誰もいないって可能性もありますよね。
仮にそうだとしても他にできるのは、避難所で生活しながら通信の回復を待つくらいしかないですけど・・・
避難所と言えば、カレーって栄養はあるけど喉渇くから非常食向きじゃない気がするけどなぁ。
カレー鍋に投入される牛乳に顔を歪めてた未来は、生クリームのケーキでの嫌な記憶がトラウマに? これから成長期だから、飲んだほうがいいぞー。
あと気になるのは、地震の規模かな。岡山にも揺れが届いていたとなると、かなり広範囲に被害が広がっているのかもしれないですねー。
そうだとして、未来たちにその事実が伝わるのはいつになるのかって感じですが。
そうそう、未来の「カエル星人」は公式ブログのエリマキガエル、クアンパが由来みたいですねー。
それとも、キャラクターが先でそれを未来の好きなキャラに設定したのかな。
そんな感じで、今回の感想は終わり。また次回を怖々待とうと思います。
それではー。
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先ず>>未来は電車通学だったんですね。
1話から出てます。地下鉄と電車(公式と途中乗り
換え駅から、地下鉄大江戸線と小田急と推測。ちなみにこの1話の大江戸線車内で6話の川崎彩さんと1回目の接近遭遇。)とバスを乗り継いで通学です。
次に>>カレー鍋に投入される牛乳に。
あれは牛乳っつーか・・・。陸上自衛隊のカレー名物のコーヒー牛乳投入っす。しかも200人分位を一度に一つの鍋で作るので、1リットルパックを2本どぼどぼと・・・。
ひろにかです。
遅レスについてはお気になさらず。
昔の記事でも読んでくれている人がいるんだなー、とむしろ喜びます。自分が何を書いたのか、細かい部分で忘れているところも有りますが(笑)
未来の通学は、乗り換えにバスと思っていた以上にややこしかったのですね。震災後は道の状態等の事情でさらに大変そうです。
接近遭遇については全く初耳で「おおー」となりました。そんなことがあったんですね。
未来は普通の女の子というイメージだったので、家の近くの公立校に通っているのだろうという思い込みが当初あって、(震災後に)学校のシーンが出るまでは自分はそれに引きずられていました。
通知表が何となく古めかしいとか、クラスメイトがお金持ちとか、そのへんはあんまり重要視してなかったような。
それで、本編を見ながら「へー、そうだったのかー」と思った部分も多いです(笑)。
それから、自衛隊のカレーについて。
なるほどー、コーヒー牛乳が入っているのですか。確かにコクが出そうな感じですが、パックがどぼどぼ鍋に注がれていくと「隠し味にしては多くない?」みたいに思ったりもして、知らない人は余計にビックリするかもしれませんね(笑)。
深く考えずに書いたことに、丁寧な解説を頂きましてありがとうございました。
また何かありましたら、遠慮なくご指摘くださいませ。
それではー。