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宇宙をかける少女_第20話『白銀の追跡』感想 / テレビアニメ

     

一言結論:一言結論:それぞれの『単独行動』によって形作られた『チームワーク』

 ネタバレありなので、以下は続きから。

 



 前話のラストで箱に閉じ込められた秋葉。
 緊迫の終幕から続く今回のお話、そんな彼女の出番は少なめでお送りいたします。
 此度は、サブキャラ達の行動がメインです! 我らが主人公・秋葉の活躍は、次回にご期待ください!
 ・・・・ほら、今回は所謂タメってやつですよ。いやマジで。・・・・・多分。


 まずはレオパルド側。
 ラストに向けてまとまってきた味方組が、それぞれの力をそれぞれの分野で発揮しています。
 普通ならこういう仲間たちって、主人公がまとめたり、主人公の魅力に引かれて集まったりするんですけど、この作品だと秋葉不在時に個人個人の都合で寄って来たって感じです。
 敵がカリスマリーダーとその僕ですから、あえてこういう形にしたのでしょうかね。

 そんな主人公不在の味方チームに、吹き荒れた旋風。その中心はカムバックした獅子堂の長女・風音。
 レオパルドを言い負かし、エミリオ先生を使い倒し、つみれ・・・でなくつつじ(+ベンケイ)を取り込み、桜の頭脳をフル活用。
 無敵姉・技の一号の本領発揮ですね! そんな彼女の本日の戦歴は。

○第一試合) vs つつじ
 つつじのことは利用しているかのような口ぶりでしたが、彼女の性格を読んだだけで強制はしていないですし。
 「攻めのビジネスなら、むしり取れるだけむしり取れ(要約)」とアドバイスを「受け取っておきなさい」も随分やさしく聞こえたしなー。
 初対面なのに「あーゆー子は自分の意地から逃げられない」とか随分わかってらっしゃる風ですが、昔の自分に似ている、とかだったりして。
 でも「お若いのに感心だわ」ってアナタまだ22歳ですよね・・・・

○第二試合?) vs エミリオ先生
 エミリオ先生は、神楽のことをニーナと一緒に理事長に聞いたんでしたっけ?
 つい最近までブレインコロニーについて知らなかったのに、もう調査報告あげられるなんて本当に仕事が速いなあ。
 そして何やら、決戦のキーになると思われる単語がちらほらと。でも今までのパターンからすると、多分その意味が明かされるのはしばらく先なんだろうなー。

○第三試合) vs レオパルド
 口の達者なレオパルドが全く敵わず、主導権を終始握ってます。
 別に『宇宙をかける少女』じゃなくてもブレインコロニーって、コントロールできるじゃないですか。
 理事長も、秋葉の尻を叩くより口喧嘩の強い人を寄越せばよかったのでは。(主人公の見せ場を更に削るのか)
 それにしてもレオパルド「ソウルシャウツが撃てんのは、心細くて適わん!」って自分の不安をこれだけ尊大に力強く口にする人は初めて見ました。

○第四試合?) vs 桜
 近頃、マスコットと化していた桜も天才少女を再始動。
 また何かを発明したようです。これもラストバトルの鍵となるのでしょうか。
 そして風音さんはあのお絵かきを一体どうやって図面に起こすのやら。

 つつじ先生は、一話内で二度のご入浴。ストーリーが佳境に入り、必然的に減ってきたお色気を一手に担っておられます。
 ネルヴァル陣営とも決別したままでレオパルド側にも組せず、第三勢力を貫く覚悟は変わらないようです。
 レオパルドチームはネルヴァルの独裁体制とは異なり、彼女達や生徒会(晶のボディ直ったんですね)といった別の目的を持つ人たちも受け入れているんですよね。
 しかも力に任せて無理やり取り込んだりせず、それぞれの意思や望みをきちんと尊重し、交渉して協力体制を敷いています。
 コミュニケーションで人間関係をきちんと構築している。それは、人間をひとりひとり箱詰めにするネルヴァリストとの逆を行くチーム体系ですよね。
 当初はヒロイン3人もバラバラでしたが、だんだんとまとまってきたんだったなぁ。

 そんなヒロイントリオの頼れる双璧(主人公は頼りないし)、いつきとほのかにも更なる関係の進展が。
 亡き仲間達に思いを馳せ、己に残された時間の少なさをたった一人噛み締めていたほのか。
 そんな彼女をいつきが助けてくれるのはいいですね。今までを思えば感慨深いです。
 学校、地球、木星と意見の違いでしばしばぶつかってきた二人の間に、しっかりとした友情ができている。
 ほのかの「まだ死ねない。ネルヴァルを倒すまでは」だったのが「大丈夫。いつきの病院に行くまでは死なない」になったのは大きいと思います。
 最終目的だったネルヴァルの打破が、いつきの「(病院へ行くために)まずはネルヴァルを倒しましょう」で通過点になったわけですね。
 天然発言だけどいつきは偉い。神凪夫妻、あなた方の娘さんはとてもいい子に育っていますよー。
 完全ハッピーエンドに向けて、壊せ死亡フラグ!

 カークウッドへ移送中の秋葉、彼女の救出に向かういつき、地球へフォン博士を迎えに行ったほのか。
 ヒロインズ再結集は、盛り上げどころですね! 期待しています。

 そういえば、ブーミンの役割は。
「ボロ船に乗ったつもりで安心して!」
「それを言うなら泥船でしょ」
 に、ニーナ課長!! ちゃんとツッコミ入れてあげて!! ウルみたいに! 放置しないで!!
 ・・・・・ボケ役という自分らの務めを見事に果たした彼女達でした。以上!(早!)


 そしてネルヴァル側。ネルヴァルに心酔していないのがナミだけだからもー浮くこと浮くこと。
 リーダーが不在になったとたん、ギクシャクする人間関係。
 ナミは調子に乗っているっていうより、故意に攻撃的な態度を作って必死に周りを威嚇してるようにも見えます。
 敵の暗殺メカを「逃がすものか!」と追う様子に切羽詰った彼女の精神状態がひしひしと伝わってきました。

 分身した敵メカを各個撃破すべく単独行動に移るナミ・アレイダ・高嶺の3名ですが。
 一人一人行動するにしても、レオパルド側と違ってその背景のまとまりは皆無。
 自分の居場所を守ろうと必死のナミ、考えの読めないアレイダ、洗脳により人間性を完全に失った高嶺。

 無敵姉・力の二号(公式サイトによると彼女の方が『柔』らしいですが)の高嶺さんは久々のご活躍。
 彼女の出番が少ないのは、一概に強すぎるからだと思います。活躍しまくったら、話が即行終わる予感がするよこの人。
 でも倒れるナミに眉一つ動かさなかったのは悲しい。
 洗脳が解けた際、この時の記憶は残ってるんでしょうか。覚えてたらつらいだろうなぁ。
 前みたいに、捕まった振りしてましたーって線は消えたようです。
 このシーン、アレイダよりも高嶺よりも、ナミを敵視していたオッサン達が一番驚いていたという・・・

 ネルヴァルとナミを刺したメカは、別のコロニーからの刺客。
 月面に監視してる人がいたのは覚えてますが、ストーリーの本筋にこう絡んでくるとは・・・
 問答無用で抹殺にかかる敵だからこそ、ナミを躊躇無く貫く。ネルヴァル配下にナミ以外裏切りの気配は無いし、レオパルド側のやり口だと違和感があるし、この展開のための伏線だったのですね。
 ナミを襲ったこの事態は、当初からの決定事項なのか・・・

 スペアボディであっさり回復したネルヴァルとか、予告の映像とか(笑)、ナミはこれで退場ではないようですが・・・・・
 実は、人間辞めますフラグだったりしないですよね・・・・。「化け物になりたい」とか以前言ってましたけど・・・
 最終話、ブレインコロニーとかナビ人のボディに保存して人格のみ残りました、とか嫌ですよ・・・


 次回予告。
 「メガネ・ビィィィムッ!!」って惜しかった、レーザーじゃなかったか!(前回の感想参照)
 エミリオ先生も、参戦すればきっと出してくれたはず!と勝手に信じています。

 そんな感じで次のお話は。
 「イメチェン」「無事なのかなあ、これって・・・」と、週をまたいだら緊張感を失った箱詰め主人公・秋葉。箱同士で交流が可能と知った彼女は果たしてどう動くのか。
 それにしても、表面に表示される文字、その文字の入力のためのキーボード、箱間のネットワーク等、あの箱は『パソコン』を象徴しているということでいいのでしょうか。
 ネットチェックが趣味のレオパルドとかブログ炎上を体験したナミとか、この作品はPC周りは現代と状況をそろえてあるようですし。
 衣食住完備・仕事しなくてOK・人付き合いの煩わしさからの開放、となれば「やみつきになるらしいわよ」というクサンチッペの言い分に急に説得力が・・・
 ちょっと良いかもなぁ・・・羨ましいかも・・・なんて。

 サブタイトル『小さな勇気』と何やらシリアスの予感。
 そして、ついに秋葉の頬を涙が伝う時が。
 ナミも気になるし、次回を期待して待っています。
 そんなわけで、今日はこの辺で。それではー。




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