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鉄腕バーディー DECODE:02 _第8話『Falling in Love with Love』感想 / テレビアニメ

一言結論:拠り所を失った偽りの"Avenge"に幕引き


 幼少期のバーディーのエピソードからクライマックスへの間にはさまれた、緊張を和らげてくれるエピソード。
 ですがラストの展開を見るに、そんな機会はもう来ないのでしょうね。
 バーディーとナタルが二人一緒に笑う姿は、これで見納めになってしまうのでしょうか。
 最後の出来事は衝撃的でしたが、そのための準備は着実になされていたと思います。

 今回の鍵を握る人物は、ナタルの亡き親友の妹・翔子ちゃん。彼女に引き取り手が見つかったことでした。
 結局その件は保留になったわけですが、彼女の立場には変化が起こったと言えるのでは。
 翔子ちゃんは唯一の肉親たる兄をリュンカ事件で失い、自身も身体に怪我を負って車椅子で生活を送ることになりました。
 彼女が心身ともに痛みを受けた事実は消えません。
 ですが、彼女を気遣ってくれる優しいおじさんの元で新しい暮らしを始めることは、その事実を『過去』にすること。
 新たな人生を生きるには、現在進行形の『被害者』ではいられないわけです。
 彼女はこれからは前を向いていかないといけない。
 どんなに過去が優しくても、あるいは重くても、現在を投げ出してはいけない。それはバーディーの過去エピソードに至る部分でも描かれていました。
 ずっと車椅子で病院暮らしの翔子ちゃんが、今回松葉杖を使いながらも外へ自分の足で歩き出した。(そして一度帰ったのも)
 前述したことを踏まえるとこのことが、彼女の現状を象徴しているようにも見えます。
 元通りにはならなくても、彼女は自分で歩けるまでになった。時間はまだ必要ですが、一歩ずつ前進していくのでしょう。
 こうして翔子ちゃんは『被害者』を脱しつつあるわけです。

 今回の出来事にはもう一つの原因がありました。それが翔子ちゃんのナタルへの恋心です。
 以前よりナタルに想いを寄せている様子だった彼女が、バーディーとナタルの親密な様子に抱いた嫉妬心がこの一件の原動力となりました。
 兄の親友ではありますが、ナタルを兄の代償として見ているわけではないようですね。
 父親を亡くしたナタルを慰めようとしていましたことがありましたし。
 彼女にとってナタルは、自分を支えてくれる人・甘えさせてくれる誰かというだけではないということでしょう。
 好意を抱いている以上、相手にはちゃんと自分を見てほしいものだと思います。
 兄を慕っていたとしても『親友の妹』として見られたくはないはず。
 つまりナタルが『兄代わり』であることを、翔子ちゃん自身は望んでいないはず。

 話はちょっと逸れて、逃亡犯達へのナタルの復讐行為。
 これを正当化し"Revenge"(私的な恨みを晴らす)ではなく"Avenge"(悪への正義の報復)とするには、根拠が必要なわけで。
 それに最適だったのが翔子ちゃんだったのではないでしょうか。
 彼女は、何の罪も無いにもかかわらず事件によって家族を失い傷を負った『被害者』で。
 自分は、親友亡き今『兄代わり』として彼女の苦しみを少しでも和らげなければならない。
 そんな論理がナタルの思考には多少なりとも存在したのでは。
 先のリュンカ事件で犠牲になった人は他にも沢山いますが、一番身近な翔子ちゃんこそが、彼ら他の被害者達を象徴する存在。
 ナタルにとって自分の行いを正当化するのに大変大きな意味を持つわけです。
 そんな彼女が『被害者』『兄代わり』という事柄を必要としなくなるということ、それは"Avenge"が拠り所を失うことに等しい。
 自分の行動の責任を他者にお仕着せしてごまかしていた以上、その"Avenge"の崩壊は自身では止めることができないのです。
 その時に合わせるようにモスが放った一発の銃弾で、あっけなく彼の『正義の復讐』は幕切れに至った、と。

 予告によるとナタルはまだ死んではいない様子。
 むき出しになった"Revenge"が、彼を突き動かすのでしょうか。
 そういえば、前回の無言予告を間に挟んで、予告が子どもバーディーから変わりましたね。
 現在のバーディーというよりは、バーディーの声のナレーションといった感じがしました(最後の一言を除いて)。
 これはバーディーが過去を乗り越えた、ということなのか。
 皮肉にも、代わりに現在が大変なことになってますけど。

 そういえば今回、郵便受けの名前や写真から翔子ちゃんのお兄さんの名前や容姿が明らかになり、ナタルの言葉からもその人物像が伝わってきました。
 でも、彼はナタルの復讐の原因の一つになるほどの重要人物なんですよね。その人と親しくなったきっかけが「大きな音がして」って何よ? 何かの伏線?

 それからナタルの出生や力の秘密も明かされました。
 ダスクさんと実の親子ではないとは知っていましたが、まさかイクシオラの失敗作とは。
 復讐に用いるあの強大な力は、お父さんと同じく体を機械化しているのかと思ってましたがハズレでした。
 そういえばダスクさん、お亡くなりになってからも、バーディーの記憶や回想シーンで何かと出番があるような(しかも若い姿で)。
 ナタルの体の不調もこれが原因でしょうし、復讐を諦めたところで死亡フラグは残ってしまうかなー。宇宙人の医療技術で何とかなるといいんだけど。
 でも、翔子ちゃんに引き取り手が見つかったというのは、彼女はナタル不在でもハッピーエンドに持ち込めるようになったってこと? そこが怖い。
 仮に命が助かったとしても、ナタルは今までと同じ暮らしは出来ないってことですよね。
 確かに殺人犯だしなー。でも、翔子ちゃんと今生の別れになるのはかわいそうだよなー。

 あとおまけで気になったこと。
 冒頭のお風呂のシーンでバーディーがつとむ君に「覗いたー」って言ってたけど、あれはバーディーが裸の時はつとむ君は見ないようにしてたってことなのかな。
 バーディーの体で着替えの時にえらくうろたえてたつとむ君に「普段はどうしてたんだよ」って思ったんですが。
 それからナタルは二心同体どころかつとむ君の名前も今回まで知らなかったという。
 あと早宮さんと須藤くんはデート中?
 そしてバーディーはタクシー料金払いなさいって。

 バーディーとナタルはナチュラルに仲いいですよねー。あれだけ接近して互いを意識している様子がまるで無い。
 ナタルがバーディーに片思いっていうのは、翔子ちゃんとつとむ君の説ってだけで実は裏づけは無いのかもしれない。ナタルの「片思いに気付いてもらえないんだよー」は本気かどうかイマイチわからないし。
 そういえば、ナタルはまたバーディーの手を握って助け起こしましたね。
 ナタルの本質自体には変化は無いということ、或いは昔と二人の関係は変わってないという現れですかね。
 ダスクさんの死の前後ちょっとぎくしゃくしてた気がしたんですけど、今回何事も無かったかのように一緒にいたし。
 ナタルの地球在住はつとむ君の口からバーディーの上司に伝わっているんですけど、バーディーはそれを知っているのかな?

 二人の親密さに室戸さんの疑念も少し和らいだようですが、それもバーディーの肉体能力を見たからには完全じゃないだろうし。
 この伏線は回収する暇これからあるんだろうか。
 一期のゴメスとかカペラの今後とか、イルマ社長の千明家訪問など、これらいろいろに全部収集がつくとは思えないんですが。
 三期あるのかなー。1クールで三期まで続いたものって『ゼロの使い魔』くらいしか出てこないんですが。うーむ・・・

 そんなことよりおそらく次回から最終局面、覚悟決めてみた方がいいかもですね。
 というわけで今日はこの辺で。



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1. 鉄腕バーディーDECODE:02 第8話「Falling in Love with Love」  [ とーきんぐ・しょっぷ ]   2009年03月08日 10:29
女の嫉妬も見苦しいわよ(釘宮理恵・談)(ォィ
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