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鉄腕バーディー DECODE:02 _ 第7話『We Will Meet Again』感想 / テレビアニメ

一言結論:今の彼女が手を握るのは、母親ではなく相棒


 バーディーの過去エピソードの終着地点、ということで今まで何度か耳にした彼女の『狂戦士(バーサーカー)殺し』という呼び名の由来が描かれた回。
 でも敵を倒す幼いバーディーの姿からは肉体的な『強さ』だけでなく、精神面の『弱さ』が感じられました。
 前話の感想記事で、力を与えられた代わりに可能性を制限されたバーディーは『子ども』と呼べるのだろうか、という疑問を述べたのですが。
 けれど、母親という存在を求める彼女の姿は紛うことなくなく子どもでした。
 責任や力を与えられ、言わば『大人扱い』を皆にされているバーディーは無条件で自分を受け入れてくれる誰かを欲していたのでしょうね。
 彼女はその役目を、自分を育てるヴァイオリンにあてがった。
 それ故、破壊されロボットの部分を晒すヴァイオリンを彼女は「違う!」と否定した、ということなのだと思います。
 助けてくれた正体不明の人物を慕っていたのも、自分を守ってくれる存在が欲しかったからなのかな。
 バーディーにとって、ヴァイオリンは自分に無償の愛をくれる『母親』でないといけない。
 プログラムに従って自分を養育していただけの『機械』などであってはならないわけで。
 手のぬくもりをくれる人を切望していた少女。だから『母親』という求めてやまない理想の存在を得るために記憶を曲げていた、という展開にも筋は通ると思います。
 でも「俺は彼女(バーディー)の家族も好きだった」と言っていたナタルは、ヴァイオリンのどの辺を評価していたのですかね? 彼も母親不在だし、ある種の憧憬があったのでしょうか。

 そのナタルは、バーディーの抱える孤独をわかっていたようです。
 気付いたのですが、バーディーには孤独を理解してくれる人、あるいは分かち合う人が誰もいなかったんですよね。
 メギウス警部や教官・級友達は、種族が違って。
 ナタルは年は近いし同じアルタ人だけれど、暮らす環境が違うし『イクシオラ』でもない。
 ヴァイオリンは、感情を持たないロボットということが今回明かされました。
 これは寂しくて当然ですよ。
 で、そんな状態の彼女なら、ナタルに好意を寄せられていたとしても気付けないのも無理はないのか。
 当時のバーディーが欲しかったのは、そういう恋愛的な愛情ではなく、親からの愛情だったのだから。
 まあ今回の描写だけでは、彼の感情は恋とまでは言えない気もしますが。
 強いと思っていた少女の弱い一面を見て、彼女への印象が変わったのは間違いないでしょうけどね。でも庇護すべき存在になっただけとも言えるか、うーん。

 話を戻して、そうした過去をバーディーは乗り越えた。
 ヴァイオリンが命令に従って自分を育てていた、という側面も認めたうえで「それでも彼女が大好き」という結論に辿り着いたのだから。
 過去を放り出しては大人にはなれない。抱える過去の総量が増えるにつれ、人は大人になっていく。ってことなんですかね。
 『子ども』であるつとむ君の過去の描写がほとんどないのは、おそらくそのためだと思います。
 両親は不在で姉の出番は少なく、幼馴染の早宮さんもその特性をあまり感じさせないし(前向きに己の夢を追う彼女は、思い出にあまり関心が無い?)。
 反対にバーディーは、今期メインのヴァイオリンやナタル以前から、教官やネーチュラーなど過去(のエピソードの存在)を匂わせる描かれ方。
 最近では普通の高校生のつとむ君より、今に至る人物像をしっかり見せてくれたバーディーの方に感情移入してしまいそうです。
 小さいつとむ君や早宮さんが出てきたのって、精神融合しかけた時(子どものつとむ君がヴァイオリンと手を繋いでたシーン)くらいでは。
 それから更に言えば、この『過去』とは『かつての自分の行動の結果』と言えることから『責任』の話題にも繋がってくるかと。

 つとむ君と、バーディーと。サブタイトルにもあるように、そんな二人の再会。
 ベッドで目覚めてヴァイオリンを呼ぶバーディーが、それまで見えなかったつとむ君の姿を認め、名前を口にする。
 映るのは二人の影だけで。手を引かれて起き上がった彼女の背が伸びていって、彼の頭の高さを追い越していく。
 オープニングの歌詞にもつながりを感じたシーンで良かったです。「キミとボク、めぐりめぐる永久に」の部分を思い出しました。
 二人の主人公の関係にも大切な一幕で、ここが二期のメインテーマを象徴する収束地点なのではないかと。

 それでちょっと思ったのですが、現在バーディーより背の低いつとむ君。
 物語の終わりに、彼がバーディーの背に追いつく(もしくは追い越す)っていう展開になったら、少年の成長物語としてすごく綺麗にまとまるのでは。
 まあ、修復中の肉体が成長するのか、とか、つとむ君が自分の体を取り戻すまで何年かかるんだ、とかいろいろ問題はありますけど。
 でもかっこいいよ単純に。ソレ希望です、うん(勝手に)。

 まあ、そんな妄想はさておいて。やっぱりナタルを救うのはバーディーなのかな、と思いました。
 前回、つとむ君と翔子ちゃんの活躍に期待、とか言ったばかりですけど。
 今回のバーディーの手を引くつとむ君を見て、回想のナタル初登場シーンを思い出したんですよ。
 今期の冒頭で(更に過去編の中でも再度繰り返し)描かれたのは、バーディーに手を差し伸べるナタル。
 で、つとむ君の差し伸べた手でバーディーは現実へと帰ってきた。
 今度は彼女がナタルに手を差し伸べて、彼を救う、と。
 この方向でいきましょうよ、そうすりゃ死人出さずに収まりますって。
 この作品、名前の有る無し問わず結構死傷者出るんですよね。カメラフレームの外で死亡し、情報のみもたらされるっていうのもあるし。
 もう誰も死なないで事態が解決することを願って。今回は締めます、パン(拍手←"はくしゅ"でなく"かしわで")。

 でも無言で真っ暗の予告がこわいんだよなー。
 単に過去エピソード終った直後だから子どもバーディーのナレーションを控えただけ、だといいんだけど・・・
 ラスボス化回避のためだとしても、死ぬなよなーナタルー。



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