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STAR DRIVER 輝きのタクト_第12話『ガラス越しのキス』感想 / テレビアニメ

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一言結論:「青春って何だ?」「向こう見ずなことさ!」


 ネタバレありますので、以下は続きから。





 そして、愛とは振り返らないことなのだとか(一体何の話)。
 ミセス・ワタナベ。当初の印象は、エロカッコイイならぬ、エロ変な人(どこも誉めてません)。
 それが前回を見てからは、ものスゴい変な人、に。・・・これ、誉め言葉なので『スゴい』は、『人』にかかってます(笑)。
 そして今回そのイメージを更に押し上げてくるとは驚嘆に値します。彼女、超スゴい変な人だったんですね!(誉め言葉なので以下略)

 知力と胆力を見せつけたと思ったら、お次は腕力・・・全く人妻さんはどれだけカードを隠し持っているのやら。野球の試合でバットに当てたのはまぐれではなかったようですな。タクトとタカシの勝負が本気で無いと見抜いたのも。
 更には悩めるお姿まで披露。弱さを見せることはマイナスのイメージを与えかねませんが、彼女がそんなヘマをするはずもなく。むしろ親しみやすさを感じさせ、更なる好印象を構築。か、完璧だ・・・!

 あと、彼女の悩みが盲点で「なるほど!」と。
 先週は、人妻さんが完璧すぎると銀河美少年に勝ち目ないじゃん、って思ったんですよ。でも、何でも持っているからこそ、ごく普通の生活が手に入らないというのは確かにその通り。納得いたしました。

 そんな風に人妻さんは本当に無欠の所謂チートスペックなわけでして・・・言わばキャラメイク時に一人だけ経験点を倍以上使ってるような人なんですよ。ハイヒールで木に登ってジャンプで退場だってお手のものなんです!(笑)
 だからジョージ、君が弱いんじゃないさ、うん(笑)。何という格差社会か。立て、立つんだジョージ!(言いたいだけ)

 そんな哀しい男はさておき、奥様を深く理解しているシモーヌさんが良いですなぁ。・・・ちゃん付けで呼びたい気持ちは有りますが、それはタクトくんの特権でしょうから控えます(何の配慮)。
 いやはや、前回の一件で肩の力が抜けたようで。鉄面皮の氷解ぶりが実に可愛らしい。頬を染めて目を点にして、彼女も青春を謳歌しはじめたんだなぁ・・・。
 タカシはどうも裏が有りそうなので、個人的にはタクトの方を推奨したいなーと。彼女の恋は九分九厘、高すぎる競争率の前に砕け散るでしょうが、きっと十年後には良い思い出になっているはず!

 でもシモーヌさんは本当、奥様のことをよく見てたんだなぁ・・・
 仕えている時間はタカシの方が長い様子なのに(彼はボクシングの腕前を知っていた)、学生生活を楽しみきれていないことを彼女だけが見抜く。
 奥様の方も「宝物よ」って何この相思相愛(笑)。そしてタクトくんの『女性との最初の話題にはその子の好きなものを』というテクニックは此度も健在ですな。シモーヌさんも目を褒めて落としたし(笑)。

 デートや教室の話題はガラス越しのキスについて。なるほど、目をつぶってしてらした奥様は単にガラスに唇が触れただけに過ぎなかったと。
 そしてそれだけのことでも、ちゃんと数を把握しておられるあたり流石です。
 でも、それも当然。勝手気ままに生きているように見えて、人妻さんは常に先のことを考えて行動する人なんですよ。実は無責任から一番遠いところにいるのが彼女。

 常識を覆す超技術は確かに存在し、いつまでも封じておくことは不可能。ならばきちんと管理すべき。それが世界のため。
 殺人パンチを持つ自分がリングに立てば相手を死なせることになるし、綺羅星の目的が達成されればオリンピックどころではない。だからボクサーにはならない。
 勝てるのは確定だが、自分が出ればタクトを殺してしまう。そのため今まで戦わずにいた。
 しかしマンティコールが動くことになれば、サイバディの所有権を認めさせることができなくなる。それでは忙しく働いている夫に申し訳が立たない。故に自ら戦うことを決めた。

 こんな具合に、人妻さんはいつも先を見据えて動く。
 授業中に平然とタクトに話しかけるのは・・・英語のジャージ先生は担任で(家庭訪問があるってことは)家庭の事情も知ってるから許されると思って・・・・かなぁ。・・・・・なんて嫌な生徒だ(笑)。

 ともあれ彼女は、来の予測を欠かさず、進むか否かはその予測に従って決める人なのでしょう。そして「成果は芳しからず」という結論が出たら、じっと動かず次の期会を待つ。
 彼女には、財力や権力といった、常人とは比較にならない影響力があるわけですからね。考え無しに動けば、望まずとも被害を生むことになる。となると、気持ちのままには動けない。
 15歳には酷でしょうが、力を制御しなければろくなことにならないのもおそらく事実。聡明な彼女はそれをわかっていて、だからそうしているのでしょう。
 せめてもの救いは、この生き方は本人が選んだものであり、彼女がそれに耐えうる強靭な精神の持ち主であること。

 しかし常に力をセーブしっぱなしというのもストレスが溜まるし、たぶん人生が楽しくない。
 普通そんな生き方に耐えかねて歪みそうなものですが、奥様はそんじょそこらのキャラとは違うのです。楽しくなければ、全力で楽しもうとする方なのです。
 何もしないくせに「毎日退屈だよなー」みたいにだれたりしないあたりは誠に立派で、見習うべき・・・と言いたいところなのですが。彼女がそのために用いている手段が、ガラス越しのキス(笑)。駄目だ、これは推奨できない・・・
 まあ、今回みたいにたまにアンニュイになることもありますが・・・それは流石に人間である以上は仕方ないかと。
 ただ、楽しもうと頑張っている限り、無心に楽しむことはできないわけです。ままならないことに。

 そんな人妻さんが「単純」と評するタクトは、基本、目の前のことに素直にぶつかっていく少年。
 目をつぶってのガラス越しのキスは、それはガラスとキスしてるだけだよね、という解釈。「何故戦う、危険物はちゃんと管理すべきだ」と説得を試みても「女の子をさらう奴の言うことは信じられない」と拒む。
 閉じた瞼の向こうにいるキスの相手や未来――そうした見通せないものより、彼が重んじるのはガラスやワコ――己の手が届く存在。
 確かに単純。目の前しか見ていない。しかしそれは、目の前のものに己の全てでもってぶちあたっていくということ。

 そしてそれは、問答無用で戦闘を仕かけることなく交渉を持ちかけた頭取にも発揮された。
 サイバディを全て破壊する。それは、ワコの為にスガタに宣言した言葉であると同時に、頭取の「封じられないものは管理すべきなのだ」という主張への答えでもある。
 壊してしまえば、管理する必要も無いわけですからね。・・・・冒頭で「サイバディ、直せるかもよ」って話が出てましたけど(笑)。

 それはともかく、頭取――カナコさんはタクトのそんな在り方に惹かれたのでしょうな。
 ただ、今までの自分を否定したりはしないのですが。自分は負けても「彼が勝ち続ければ誰もリーダーにはなれない」とさっそく先読みしてますし。
 でも『青春の謳歌』は、アタマ空っぽにして自然体でやってみても良いんじゃないか。そんな風に思ったのではないですかね。
 今までは「女の子からなんてはしたない」としなかったお誘いを自分からして、ガラス抜きの直のキス。
 人妻でも許される範囲の行動までしかしてこなかった昨日までの彼女では、おそらくありえない。でもそんな彼女に、やっとシモーヌさんの「楽しんでますね」という認定がされると。
 人妻さんも、これでやっと学生生活を肩の力を抜いて楽しめそうで何より。
 しかし寮長と保険医が未遂に終わった青春の一大イベントをこうもあっさり・・・人工呼吸の件を知らないタクトにとってもかなり大事では(笑)。

 あとは余談ー。
 久々のゼロ時間チェック。高貴さ漂う紫を貴重に、頭取の髪の色を思わせるグリーンが綺麗でした。あと、サイバディが獅子がモチーフって・・・主人公機みたいだと思いました。何か、新幹線型のメカとかと合体しそう。
 電気柩に入る時はかぶっていた帽子は、ぎゅーんと上昇してる間に外したのか。プロフェッサーのメガネと言い、あの中には小物くらいならしまえる収納スペースがあるようです(笑)。
 「ゴージャス美人」とマスターに評され、サービスまでもらっちゃう人妻さん・・・彼女が、この春までは中学生相当(実際には通ってなかったようですが)という脅威の事実。
 ヘッドのベンチの座り方には何か意味があるの・・・? そして単に知ってるだけなのに、さも心を見抜いたような顔するのってズルくないですか(笑)。
 気多の巫女は『イカ刺しサムと少女』、日死の巫女は『魔法使いと大魔王』。・・・・さて、皆水のワコとヒガシ様はどんな話をしてくれるのやら(勝手な期待)。
 シモーヌさんの「(奥様は)良くも悪くも常識が無い」に笑いました。悪くもはともかく、良くも・・・? ビジネスの手法ですかね・・・

 そんなところで今回は終わりです。それではー。


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