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閃光のナイトレイド_第9話『新しき京』感想 / テレビアニメ

  

一言結論:さてお四方、準備はいいですか? ここが覚悟の決め時、時代は待ってはくれませんよ

 ネタバレありますので、以下は続きから。


 結局ぎりぎりになってしまいました。この作品は、何というか時間をかけて考えたいんですよねー・・・
 それはともかく。
 今回見えたのは、桜井機関4人の胸にある『覚悟』の起源(つまりはまだ覚悟未満)。
 考え方と同じく四者四様だったそれらを、一人ずつ考えていきます。

 葵は、静音さん。国なんかより、俺は断然『愛』に生きる!と。
 斜め見人間呼ばわりされても否定せず、葛の真っ直ぐぶりを皮肉ったのは、実に先週の出来事なのですが(笑)。
 感覚がまだ近いと思われる現代人から見てもスパイ舐めすぎではないかと(笑)。・・・国益を軽んじた発言は、棗さんに殴られそうだ・・・・
 彼は「売り物に手をつけたら商売人はオシマイよ」の風蘭的にもきっと『ド素人』ですな(笑)。自分が焼け出されたのに「お金払ってくれれば善人」と言える彼女のプロぶりは凄いですよ。あんなに仲良かったのに、葵と全く違う信念だ。

 確かに葵の全てが間違っているとは言えないです。『多』を尊いとする起源は、『個』の尊さにある。『個』に価値が無ければ、その集合である『多』もまた同じ。なのですが・・・躊躇が無さ過ぎると血迷ってるようにも見えて困ります(笑)。
 まあ、前回ラストで列車に飛び乗った勢いのまま突進するのかと思ったら、寝転んで空を見上げてたあたり迷いはあった・・・のか? いやでも、自分の責任とかとは別のことを考え込んでたような・・・

 葛は、一応『国』・・・なのだけど、でも仲間も断ち切れないようで。西尾の件もあるし、彼は「国が全て」ってわけでもなさそう。
 でも「女ひとりに」という言葉に「抑えられない気持ちはお前にもわかるだろう?」みたいに返されたのは、ちょっと可哀想でしたねー。
 ・・・葵、葛の『抑えられない気持ち』イベントは男だったじゃないか(笑)。そりゃあ葛も頭に来るわー・・・でも、そんな葵は静音さんに「わたし一人の気持ちでどうなるという話では無いのです」ときっぱり振られてたよ!(笑)

 ――話を戻して。
 葛が一番こだわっているのは、お祖母さんに授けられた『正道』なのではないかと思います。
 「相手の弱みに付け入って勝ちを拾おうとするのは恥と知りなさい」というその教えからすれば、桜井の行動も日本国の戦略も好ましいものではないはず。次週の若との邂逅により、彼の行動が変わっていくのかもしれませんね。

 雪菜の一番は『平和』とか『平穏な暮らし』なのかな? 誰だって大切な人は失いたくない、と洩らしていましたし。
 満州での戦闘や第一次上海事変に顔を曇らせる様子からして、日本の為でも戦争は嫌そう。
 そんな彼女は、念願の兄との再会を果たしたことで次の段階に進んだのでしょうね。
 家族、というプライベートの問題には一区切りがついたところで、その先に見えたのは大勢の人々が苦しむ姿。そして、彼女は覚悟を決めた。
 紅茶派なのに、「いつまでも幼い妹と思わないで」と敢えて兄と同じコーヒーを頼んだ雪菜。そんな彼女が、見ずに帰すなどあり得ない。兄と同じ苦さを味わうことを既に選んでいるのだから。

 棗が求めるものは『豊かさ』。
 無闇に贅沢を望んでいるわけではなく、飢えないためなら戦うことも辞さない、だから切実。でもそれがエスカレートして「俺たちが食っていくためだ、お前たちの物を寄越せ。文句があるなら殺して奪う」となってしまえば単なる略奪者(つーか、野盗の台詞だなコレは)。
 ただ、棗は日本が力を持つことを望んではいても、決して他国の人間を虐げるつもりはない。少女が望めば、自分が好む猫を差し出せる人ですからね。
 しかし、棗さん・・・「お久しゅうございます、若」って江戸時代みたいな台詞を・・・(笑)

 ここまで来て皆の考えがバラバラだと、やはり無理に一つにまとめることはない気がしますね。
 それぞれの物の見方があっていい、とは既に言われています。それは、一人一人の大事なものが違っても構わないということ。
 そんな状態でも、同じものを目指して協力することはできる。だから4人は色んな考えを持ったうえで、一つの目標の為にまとまっていく・・・みたいな展開ではないかと予想してみます。

 で、まとまったところでどうするんだ、と。今のところそんな感じ。
 明確な敵がはっきりと見えてきません。今回を見る限り、どうも高千穂勲もただの悪人では無いようですし。
 まあ、テロリストには違いないのですけれど。でも、国際テロ組織のリーダー、とはまさしく時代を百年先取りしている・・・恐るべき男よのぅ(誰だ)。
 強いて敵を挙げるとすれば、『因習』――静音さんの言うところの『仕組み』ですかね。
 過去の悪しき風習を断ち切り、より良き未来を築く。この理屈であれば、皆様方に同意いただけるのではないかと(何様)。

 今回のラストで印象的だったのは、未来を知った二人の女性――静音と雪菜の対照的な描き方です。
 静音さんは、ひどく消極的な印象を受けました。
 『預言者』としての道を自ら選んだのではなく「仕組みの中に絡めとられた」と語る。「逃げても追われるだけ。あなたに迷惑がかかる」とどうも初めから諦めているような口ぶりです。
 そうして葵を徹底的に拒絶するでなく、一度目は死を装い、二度目は彼の不在に逃げ去る。最後に映った彼女は、画面の奥で沈んだ顔でうつむいていました。

 一方の雪菜は、積極的です。
 気丈に振る舞い、兄の手を自分の意思で取った。最後のシーンでは、決意をこめた顔のアップ。声は震えていたけれど、彼女は逃げない。そう決めたのでしょう、自分の意思で。
 未来を切り開くには、強い意志と積極的な行動が不可欠。激動の時代なら、尚更です。
 だから、桜井機関の4人で悪しき『仕組み』を破壊し、未来と静音さんを救う――というのは有りだと思うのですよ。

 えーと、それからですね。実はラスボスが『仕組み』とする根拠はあと一つあります。
 それは、今の時点ではまだ推測に過ぎないのですが・・・もしや若は歴史を変えようとしているのでは?と思ったのです。
 高千穂勲の一派が決行したリットン調査団誘拐事件は、実際の歴史には無いフィクションです。
 さらに彼は雪菜に原爆投下とおぼしきイメージを見せました。それはつまり、彼は何らかの方法で未来を知ったということで。
 だとすれば、歴史を変えようと行動を起こしても不思議は無いと思われます。
 十五年にも及び、泥沼化していく戦争。そして敗戦、占領される祖国。ここまで知らなかったとしても、原爆の時点で十分未来を変えたくなるのではないかと。

 そして、高千穂勲と対立している(会議の情報を桜井機関に伝えたことから)静音さん・・・というより『預言者』。
 彼女は『預言者』として関東軍の会議室に現れるました。それによって、倒れた箸はうやむやになり、史実通りに満州事変が起こった。
 脱出し損ねる天然さんがそんなことまで狙っているとは思わず、関東軍が流されやすいのかと思っていたのですが・・・
 でも今回明かされた「政を行う者が迷った時に背中を押す」という『預言者』の役目を考えると、あれは箸の決定を覆すことを狙っての行いだったのか?と。

 そうだとすれば、気になるのは悲劇が起こるとわかっていて、歴史を遵守する理由です。
 経済大国として復興するもっと先の未来の為には、やむを得ないということなのか。それとも単に、神の定めた未来を人が覆すなどあってはならぬという掟か。
 どちらにしても、当時の人間からすれば「はいそうですか」と受け入れられる話ではない。こんな『仕組み』だったら戦うこともやむなし、ラスボスたり得るのではないかと思いました。

 そんなところで、もう次回は間近。
 若が遂に桜井機関に王手、フルコンプ目前なのですが・・・・若、なんですかその劫火は。何かラスボスみたいな絵面ですよ。
 もしくは、本能寺の信長のようです(笑)。あれ、それだと死ぬな?!
 とまあ、ここ数週は本当に次回が楽しみです。もうすぐなのですが・・・自分は録画派なので寝ますが。
 それでは−。

 



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